用語解説

第32回:ルータ

ルーター(router)

ルータとは、OSI参照モデル第3層(ネットワーク層)の中継機能を提供する装置です。LAN同士やLANとインターネットといった、異なるネットワークを相互接続するために用います。

ルータ(router)は、ネットワークプロトコルレベルで経路情報(ルーティングテーブル)を管理しています。そして、この経路情報に基づいて、通信データを送信先のネットワークへと中継します。

このルータが対応するプロトコルは製品ごとに決まっており、安価な製品であればIPにのみ対応していることが一般的です。そうした製品では、経路選択のために用いるアドレス情報として、IPアドレスを用いることになります。

IPアドレスを住所と見た場合、ルータの役割は郵便局の役割と似ています。郵便局では、地域ごとに郵便物の管理を行っており、担当地域内から発送された郵便物は、地域内宛てならそのまま配送し、地域外宛てであれば一旦そちらの郵便局へと配送します。ルータもこれと同じで、IPアドレスという住所をもとに、自分の属するネットワーク内 (地域内) 宛てであれば外部へは流さず、外部のネットワーク(地域外)宛てであった場合に、そちらのネットワークを担当するルータへとパケットを送出するわけです。とはいえインターネットのように、接続されたネットワークが膨大な数になる場合には、直接相手先のネットワークへ送信することは不可能です。その場合は、より処理に適していると思われるルータヘデータを送り、そのルータからさらに適したルータへとまた送られていくことで、最終的には目的のネットワークへ届けられるという仕組みになっています。

関連用語

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