用語解説

第48回:PPTP(ピーピーティーピー)

PPTP(Point-to-Point Tunneling Protocol)

PPTPとは、インターネット上で仮想的なダイアルアップ接続を行い、2点間で暗号化通信を行って専用線接続のように利用するためのプロトコルです。VPN(Virtual PrivateNetwork)の構築に利用されます。

VPNとは、暗号化技術によってネットワーク上に仮想的な専用線空間を作り出すものです。通常、専用線を用いた遠隔地のLAN間接続はコスト高となるものですが、VPNであれば既存のインターネット回線を流用することも可能であるため、安価に導入することができます。

PPTP(Point-to-Point Tunneling Protocol)は、このVPN構築に用いる暗号化技術の1つで、PPPを拡張してTCP/IPネットワーク上を仮想的にダイアルアップ接続するものです。PPTPの特徴は、その名前に含まれる「Tunneling(トンネリング)」という言葉がもっともよくあらわしています。

PPTPによって2点間の接続が確立すると、PPPのデータパケットを暗号化した上でIPパケットに包み込み、TCP/IPネットワーク上へ流します。こうして本来のパケットが隠蔽されることにより、通信経路上での安全が保証されるわけです。この処理は、接続が確立した2点間を安全な専用トンネルで保護するといったイメージです。これをトンネリング処理と呼びます。

当初は外部から社内LANへ接続するリモートアクセス的な用途が想定されていましたが、ルータの中にはVPN機能としてPPTPを実装した製品も出てきており、現在はLAN間接続にも広く利用されています。

関連用語

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