用語解説

第109回:パケット通信

パケット通信(packet radio)

デジタルデータを小さなパケット(小包)に分割し、それをひとつずつ送受信することで通信を行うやり方をパケット通信と呼びます。

携帯電話で音声による通話を行う場合、通話相手と自分との間をつなぐ通信回線は、その通話の間は占有する形になるのが普通です。したがって、その地域の通信回線がすべてふさがってしまっている場合、他の人は空きが出るまで待たなくてはなりません。もちろん通話中の回線に電話がかかってきても、その回線はふさがっていますので話し中となり、電話を取ることはできません。これは、通話サービスが「回線交換通信」という方式でつながっているからです。

一方、パケット通信方式の場合は、回線を占有するということがありません。パケットという形に細切れになった通信データは、回線の空き具合を見ながら相手方へと送られます。回線を共有する人たちが皆そうやって「細切れ化されたデータ」を少しずつ交代で流すようにすることで、ひとつの回線を複数の人が共有して使えるようにしているのです。

パケット通信を行うサービスは、メールのやり取りやインターネットの閲覧、ネットを用いた携帯アプリ等が主要なところです。これらはいずれもデジタルデータを送受信するものであるため、パケット通信方式がその特性に合致しているからです。

回線交換通信の場合は占有時間に応じた課金······つまりは通話時間によって課金がなされますが、パケット通信の場合は「通話時間」という概念がありません。したがってこの場合は「送受信したデータ量」に応じて課金されるのが通例です。

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