用語解説

第102回:携帯電話

Cellular Phone(セルラーフォン)

携帯電話とは携帯して持ち歩ける電話機のこと。各地に設置したアンテナ基地局と電話機とが無線通信を行うことで、移動しながらの電話サービスを実現しています。

その特徴は、英語名称である 「Cellular Phone (セルラーフォン)」という言葉に象徴されています。セルとは「細胞」や「ハチの巣穴」という意味を持ちます。携帯電話の通信は、有線ネットワークに接続された基地局と通信することで行われますが、基地局の電波が届く範囲には限界があります。この「単一基地局で電波の届く範囲」をひとつの「セル」と見なし、セルを多数組み合わせることで、広範囲のサービスエリアを実現する。これをセルラーシステムと言います。つまり、このようなセルラーシステムを用いて通話する電話なので「セルラーフォン」という名前になるわけです。小さなエリアが集まって広いエリアを形成する図は、まさしく「ハチの巣穴(セル)」が集まって形成されるハチの巣を想像するとわかり易いでしょう。

携帯電話の歴史は、現在までのところ約5世代に分けることができます。

第1世代(1G)はアナログ方式で、ノイズがのりやすく盗聴も容易などの問題がありました。第2世代(2G)では通信のデジタル化や、電話機の小型·軽量化が進みました。

第3世代(3G)は、日本国内で広く利用された携帯電話サービスです。新しいデジタル通信方式を採用することで、高品質の通話サービスと高速なデータ通信を実現し、現在もLTEなど4Gサービスの電波が届かない範囲において変わらず利用されています。

この3Gをさらに高速化させたものがLTE(Long Term Evolution)です。3Gを長期的に進化させて次の世代の4G回線へと橋渡しするものでしたが、現在はこのLTE以降のサービスを4Gとして呼称しています。

最後に5G。2020年の導入を目指して現在整備を進めています。5Gでは、4G比で通信速度は20倍、通信遅延は10分の1、同時接続数は10倍になると言われています。

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