用語解説

第82回:HTTP(エイチティーティーピー)

HTTP(HyperText Transfer Protocol)

HTTPとは、WWWサービスにおいて、WWWサーバとWWWクライアント間で通信を行うために使用するネットワークプロトコル。通常は通信ポートとして80番を使用します。一般ユーザはほとんどの場合、WWWブラウザをWWWクライアントとして使用しますので、WWWサーバからWWWブラウザが情報を取得するために用いるプロトコルだと言い換えても良いでしょう。

HTTPはごく単純なプロトコルで、WWWクライアントの発行するリクエストに対してWWWサーバが返答するだけといった仕組みで動作します。WWWクライアントからは、HTMLファイルなどの「取得したいファイルのURL」をはじめとするリクエスト情報が送付され、WWWサーバはその情報を受けてデータを返却します。返却時には、MIMEの定義に基づいたデータ属性やサーバ種類などのヘッダ情報と、リクエストを受けたデータ本体とが返されますが、この時データ本体には特別な処理は加えられず、データをどう処理するかはすべてWWWクライアント側に託されます。このようにシンプルな仕組みであるため、それが逆に自由度を生むこととなり、静止画や動画·音声など様々な情報の取り扱いを可能としています。

HTTPによるファイル転送は、リクエストに対して返答するといった1回のやり取りでコネクションが切断されます。そのため、一連の操作を複数のページにまたがって処理したい場合でも、ページ間で情報を保持することができないという欠点を持っていました。これに対してHTTP 1.1では、リクエストに対して返答する1回の処理で完結とせず、コネクションを切らないまま複数のリクエストを継続して行えるよう機能が拡張されています。さらに2012年頃から標準化が進められたHTTP/2においては、1つのコネクション内でリクエストを多重化できるようにするなどの効率化が図られています。

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