用語解説

第16回:ポート番号

ポート番号(port number)

TCP/IPの世界においては、IPアドレスをもとに通信を行います。それは良いのですが、コンピュータ上では複数のプログラムが動いているのが当然であり、それらが同時に通信を行っていることも日常茶飯事です。しかしIPアドレスでわかるのは、「ネットワーク上のどこに存在するコンピュータか」まで。「そのコンピュータ上のどのプログラムへ届けるパケットか」まではわかりません。そのために用いるのが、ポート番号です。

ポートというのは接続口という意味に捉えれば良いでしょう。ネットワークに対する接続口として、ポート番号には0~65,535までの数値を適用することができます。プログラムはネットワーク上で通信を行う場合、その接続口としてポートを開き、目的とする相手先IPアドレスのポートに向けてパケットを送信したり、受信したりすることになるのです。

私たちが普段利用しているインターネット上のサービス、たとえばWWWであったり電子メールであったりですが、これらを利用する際にも実はポート番号を指定して、相手サーバとやり取りを行っています。実際には、TCP/IPにおいてはプログラム(サービス)ごとにデフォルトとなるポート番号が決められていて、通常はそのポート番号を用いて通信を受け付けています。そのため、通信の度にポート番号まで指定するという手間は省かれていることが多く、私たちが普段意識することはあまりありません。

そのような理由から、通信に必須の番号でありながら非常に影の薄いポート番号。しかしその正体は、必ずIPアドレスと1セットで用いられる、重要な重要な番号なのです。

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