用語解説

第19回:WAN(ワン)

WAN(Wide Area Network)

WAN(ワン)はワイド・エリア・ネットワークの略。距離的に離れた、コンピュータやLAN同土を、専用線などによって接続したネットワークのことを示します。たとえば企業で支社間を接続するなど、そういったネットワークを想像すると良いでしょう。

日本語にすると広域通信網という意味になり、LANのように自前でケーブル接続するのではなく、通信事業者の提供する広域網などを利用して構築することになります。

従来、WAN(Wide Area Network)を構築する際には、専用線を契約して支社間を接続するか、もしくは支社間で必要に応じて公衆回線によるダイアルアップ接続を行うといった方法が一般的でした。しかし専用線を用いると、接続する2点間の距離と回線速度に応じてコストが跳ね上がり、ダイアルアップ接続の場合でも、やはり距離と時間に応じて通信料がかさむことになってしまいます。

これに対し、より安価な選択肢がVPN(Virtual Private Network)技術を用いたサービスです。VPNとは、複数のユーザが利用する通信網の中に、暗号化技術を用いて仮想的な専用線空間を作り、通信を行うものです。

VPNにも複数の種類があります。専用線と同じく通信事業者の閉じられた回線を用い、それをVPN技術によって複数ユーザで共用するサービスがIP-VPNと広域イーサネット。一方、インターネット回線を用いてVPNを構築する手法がインターネットVPNです。

もっとも安価な手法はインターネットVPNになりますが、この場合は、暗号化されているとはいえ途中経路が不特定多数の利用するインターネット上であることに、セキュリティ上の懸念が残ります。

関連用語

>>戻る【第18回:IPv6(アイピーブイシックス)】

>>続く【第20回:専用線】

第19回:WAN(ワン)

TOP