用語解説

第90回:NTP(エヌティーピー)

NTP(Network Time Protocol)

NTPとは、インターネットで標準的に用いられている時刻情報プロトコルで、ネットワーク上にあるコンピュータの時刻を同期させるために使用します。このプロトコルを利用するクライアントコンピュータは、ネットワーク上のNTPサーバから基準となる時刻情報を受け取り、その情報をもとに内部時計を修正します。

NTPサーバは階層構造となっており、もっとも正確な時刻情報を持つ最上位のNTPサーバを「Stratum1」と呼びます。このサーバは原子時計やGPSといった正確な時刻情報と同期して常に自分の内部時計を修正します。その下層には「Stratum2」というNTPサーバがぶら下がり、以後「Stratum 3、4···」と計15階層まで階層化させることができます。このような構成であるため、下の階層になるほど精度は低くなることになります。

ネットワークを使った通信であるために、途中経路の性質によってパケットの到達に要する時間は様々です。NTPではこのような通信時間に関しても織り込み済みとなっており、サーバとの通信時間とそのばらつきを考慮した上で、時刻同期の頻度を修正するなどして、精度を保つようにしています。

インターネットへの常時接続が普及しつつあることに関係してか、Microsoft社のOSにはNTPクライアントの機能が標準で実装されるようになっており、コンピュータの時刻情報を定期的に修正しています。

関連用語

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