用語解説

第91回:MIME(マイム)

MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)

インターネットメールでは、本来はASCII文字しか扱うことができません。これを拡張して日本語のような2バイト文字の取り扱いや、電子メール本文へのファイル添付を可能とする規格がMIMEです。

MIMEの基本的な動作は、電子メール本文を複数のパートに分け、そこへASCII文字に変換したバイナリデータを格納するというものです。各パートには「Content-Type」などの各種ヘッダ情報を付加して、データの中身を識別できるようにしています。このContent-Typeにはtextやimage、audioなど様々な種別を指定することができます(この種別をMIMEタイプと呼びます)。

データをASCII文字へ変換する方法には、Base64やuuencode、QuotedPrintableなどがあります。主に使われるのはBase64で、実際に何を用いて変換したかという情報は、前述のヘッダ情報にこれも記述されています。これらの情報を参照して、受信側はもとのデータへの復元を行うわけです。

古い電子メールソフトを利用した場合、受信した電子メールの本文に、だらだらと意味不明な文字列が続くことがあります。これは、そのソフトウェアがMIMEの規格に対応していないからで、そこに羅列された意味不明な文字列こそが、ASCII文字に変換されたデータなわけです。

MIMEが現在ほど一般的でなかった頃は、このような現象は珍しくありませんでした。この場合電子メールソフトに復元を任せることができないため、添付ファイルについては別の専用ツールを使って手作業で復元する、などとする必要がありました。

関連用語

>>戻る【第90回:NTP(エヌティーピー)】

>>続く【第92回:ICMP(アイシーエムピー)】

TOP