用語解説

第15回:サブネットマスク

サブネットマスク(subnet mask)

ネットワークが大規模なものになってくると、単一のネットワークとして管理することが事実上難しくなってきます。特に、プロードキャストというネットワーク全体に向けて発信するデータ転送が生じた場合、本来必要のない範囲まで無駄に回線を使ってしまうことになるため、ネットワーク全体の効率悪化は避けられません。

そこで、たとえば事業所や事業部といった単位でネットワークを論理的に分割することができれば、こうした弊害は回避できます。これがサブネット。本来単一であるはずのネットワークを小さな単位に分割したものを指します。

サブネットマスクとは、このサブネットを表現するための値で、IPアドレスの上位何bitまでをネットワークアドレスとして使用するか定義するために用います。IPアドレスとはネットワークを識別するネットワークアドレス部と、そのネットワーク上のコンピュータを識別するホストアドレス部に分けることができます。サブネットマスクによって、このホストアドレス部分の数bitをネットワークアドレス部と定義しなおすことにより、単一のネットワーク配下をサブネットとして区切ることができるのです。

たとえば172.16.0.0~172.16.255.255という範囲のIPアドレスを用いるネットワークでは、上位16bitまでがネットワークアドレス部にあたります。これに対して255.255.255.0というサブネットマスクを指定すると、上位24bitまでをネットワークアドレスとして定義したことになります。これによって、172.16配下のネットワークは、172.16.0~172.16.255という256個のサブネットに分けられるのです。

関連用語

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