第18回:インタフェースはどれ?【MACアドレス・イーサネットインタフェース・RJ-45のイーサネットインタフェース・UTPケーブル・イーサネットフレーム・タイプコード】

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この記事のポイント

  • MACアドレスでイーサネットインタフェースを特定する
  • MACアドレスは前半24ビットのOUIと後半24ビットのシリアル番号の48ビット
  • MACアドレスは16進数で表記する

インタフェースはどれ?

MACアドレスとは

インタフェースを特定する

イーサネットは、イーサネットインタフェース間でデータを転送することから、イーサネットインタフェースを特定しなければいけません。イーサネットインタフェースを特定するためにMACアドレスがあります。

MACアドレスとは

MACアドレスとは、イーサネットのインタフェースを特定するための48ビットのアドレスです。MACアドレスの48ビットのうち、先頭24ビットはOUI、そのあとの24ビットがシリアル番号という構成です。OUl(※3)はイーサネットインタフェースを製造しているベンダ(メーカ)の識別コードです。

シリアル番号は、各ベンダが割り当てています。MACアドレスはイーサネットインタフェースにあらかじめ割り当てられていて、基本的に変更できないアドレスで「物理アドレス」や「ハードウェアアドレス」と呼ぶこともあります。

MACアドレスの表記

MACアドレスは、16進数で表記します。16進数なので「0」~「9」および「A」~「F」の組み合わせです。表記のパターンには、次のようにいろいろあるので間違えないように注意してください。

MACアドレス

MACアドレス

  • 1バイトずつ16進数に変換して「-」で区切る
  • 1バイトずつ16進数に変換して「:」で区切る
  • 2バイトずつ16進数に変換して「.」で区切る

一般的に使われるインタフェースとケーブルは?


次の項目のポイント

  • 広く利用されているイーサネット規格はRJ-45インタフェースとUTPケーブルを採用している
  • UTPケーブルは品質によってカテゴリ分けされている

RJ-45のインタフェースとUTPケーブル

よく使うイーサネット規格

イーサネットにはさまざまな規格があり、規格ごとに使用できるインタフェースやケーブルが異なります。さまざまなイーサネット規格の中で最も広く利用されている規格としては、「10BASE-T」「100BASE-TX」「1000BASE-T」「10GBASE-T」が挙げられます。

UTPケーブルのカテゴリ

UTPケーブルのカテゴリ

これらの規格はすべて、RJ-45のイーサネットインタフェースとUTPケーブルを採用しています。

UTPケーブル

UTPケーブルはイーサネットの伝送媒体として、現在広く一般的に利用されています。いわゆるLANケーブルがUTPケーブルです。

8本の絶縁体で覆われている銅線を2本ずつよりあわせて4対にしています。よりあわせることによってノイズの影響を抑えています。UTPケープルはケーブルの品質によって、カテゴリ分けされています。カテゴリによってサポートできる周波数が異なり、それぞれ用途や伝送速度が決まります。

RJ-45のイーサネットインタフェース

RJ-45は、UTPケーブル用のイーサネットのインタフェースとして現在では非常に幅広く利用されるようになっています。UTPケーブルに合わせて、8本の端子があり電気信号(電流)を流す回路を最大で4対形成できます。

RJ-45インタフェースとUTPケーブル

RJ-45インタフェースとUTPケーブル

データのフォーマット


次の項目のポイント

  • イーサネットで転送したいデータにイーサネットヘッダとFCSを付加してイーサネットフレームとする
  • イーサネットヘッダ内にMACアドレスを指定して、どのインタフェースからどのインタフェースへ転送するデータであるかを示す

イーサネットのフレームフォーマット

イーサネットの「データ」

イーサネットでデータを転送するためには、転送するデータにイーサネットヘッダをつけます。イーサネットヘッダだけではなく、FCSもつけられます。FCSはエラーチェックを行うためのものです。イーサネットヘッダとデータ、そしてFCSを合わせた全体をイーサネットフレームと呼びます。

イーサネットフレーム

イーサネットフレーム

大事なのはMACアドレス

イーサネットヘッダの中には3つの情報があります。

イーサネットヘッダの主なタイプコード値

イーサネットヘッダの主なタイプコード値

  • 宛先MACアドレス
  • 送信元MACアドレス
  • タイプコード

このうち、大事なのは宛先と送信元のMACアドレスです。イーサネットによって、イーサネットインタフェース間でデータを転送することを思い出しましょう。どのインタフェースからどのインタフェースへ転送するべきデータであるかをMACアドレスで指定しています。そして、タイプコードはイーサネットで運ぶ対象のデータです。タイプコードの数値が決められています。現在は、TCP/IPを利用するのでタイプコードとしてIPv4 を示す0x0800が指定されることが多くなっています。

そして、転送対象となるデータは、64バイトから1500バイトの間と決められています。データサイズの最大値のことをMTU(Maximum Trans-mission Unit)と呼びます。MTUを越えるデータは複数に分割して転送することになります。こうしたデータの転送はたいていTCPで行います。

イーサネットヘッダとデータ部分およびFCS をすべてまとめたイーサネットフレームとしては、64~1518バイトの範囲のサイズです。

>>第19回:どのように接続するか?【トポロジ・バス型・スター型・リング型・CSMA/CD・レイヤ2スイッチ・VLAN・スイッチングハブ】

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